リフォーム時に陶芸用のスペースを作る
リフォーム前の話し合いで、夫婦別寝室の話を切り出すには、お互いにとってナーバスな問題なだけに、そのタイミングが大切です。
夫婦別寝室というのは、予想以上にナーバスな問題なんですね。
奥さんは、眠る時くらいは一人になりたいと思うし、旦那さんは夫婦間に距離ができてしまうと感じるようです。
アンケートによると、50代の女性の4割以上が夫婦別寝室を望んでいるということですから、子供が独立後のリフォームでは切り離せない事項になっています。
話し合いは、なるべく速やかに終わらせたいものですが、夫婦別寝室を含んでいると、そうは簡単にはいかないもの。
それでも、意外に上手く進んだご夫婦の話。
今回については、別に会う機会があり、ご主人を含めてお話を聞きました。
夫婦別寝室は、夫にとってもナーバスな問題
「やはり、夫婦別寝室の話が出た時は、ちょっと寂しいものでしたね。
同僚の中に、定年前にリフォームした人がいまして、奥さんが夫婦別寝室を言い出して困ってましたから。
彼も、やっぱり寂しかったようなので。
まぁ、実際に寂しいですよ。結婚以来、ずっと一緒に寝てたわけですからね」
奥さんから切り出されると、旦那さんというのは、複雑な心境になるものなんですね。
こちらの奥さんには、お菓子をもらったり、お昼を一緒に食べに行ったり、何かと良くしてもらったので、改めて食事に出掛けました。
その際、ご主人も一緒に来ていただくようにお願いして、いろいろな話を聞かせてもらいました。
夫は趣味に、それを応援する妻
元々、ご主人は手先が器用ということで、定年後は陶芸をやってみたいと思っていたそうです。
それならと、リフォームの時に、一階の一部を陶芸専用スペースにして、家庭用の電気窯を購入することに決め、リフォーム計画に組み込みました。
裏庭から靴のままでも出入りできるように土間にして、水道や電気設備なども完備。
今では、ご主人が焼いたお皿や鉢に、奥さんが作った料理を盛り付けるようになり、個展にも出品スルほどの腕前なんだそうです。
夫婦別寝室になり、正直なところでは寂しく感じることもあるそうですが、自分が焼いた器を奥さんが使ってくれるのは、やはりうれしいそうです。
“どこかでつながっておきたい。”
これが、旦那さんの気持ちなのかも知れません。
夫婦別寝室は、お互いにとってナーバスな問題だとすれば、共通の趣味でも構いませんから、“つながり”を感じられる何らかが必要なんでしょうね。
コーディネーターさんの話でも、夫婦別寝室の話を切り出すタイミングが難しいということですから、こういった旦那さんの気持ちに配慮した上で、話をした方が良い場合もあります。
特に、真面目な旦那さんほど、夫婦別寝室の話が出た時に表情が変わるそうです。
陶芸の専用スペースとなると、やはり高額の費用が必要になりますが、10年以上は使うことを考えると、検討してみてもいいかも知れませんよね。
夫婦別寝室は、お互いにとってナーバスな問題であり、旦那さんは夫婦間のつながりを求めている。